「E資格ってどんな資格?難易度は?」
「E資格は取得すべき?」
「E資格は何に役に立つの?」
E資格を受験するかどうか迷ってる方は多いのではないでしょうか。実は現在、第3次AIブームの真っ最中であり多くの企業でAI技術の導入が進められています。E資格の受験で得られる知識を有した人材は企業にニーズがあるため就職・転職に有利になります。
そこで本記事では、E資格を受験するかどうか迷っている人のために、以下の点を紹介します。
- E資格(エンジニア資格)の概要説明
- E資格の難易度を解説
- E資格の知識が役に立つ職業を紹介
この記事を読むことで、E資格を受験すべきか判断できるようになりますよ。ぜひ、最後までご覧ください。
E資格(エンジニア資格)とは?
E資格とは一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)がG検定(ジェネラリスト検定)と並んで実施している、ディープラーニングの理論を理解し適切な方法を選択して実装する能力を確認するための資格です。
G検定はディープラーニングの知識を事業に生かすための知識を測るのを目的としていますが、E資格は、具体的にディープラーニングの実装する能力を測る試験となります。
受験資格と受験費用
受験資格として「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が必要です。
受験資格 | : | JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること |
試験概要 | : | 120分 |
試験会場 | : | 各地の指定試験会場にて受験 |
試験日程 | : | 年1~2回 【次回】2021年8月27日(金),28日(土)13:00〜 |
受験費用 | : | 一般:33,000円 学生:22,000円 会員:27,500円 |
合格ライン | : | 非公開 |
E資格の出題範囲
E資格の「学習のシラバス」から出題されます。
シラバス
- 応用数学
-
- 線形代数
- 確率・統計
- 情報理論
- 機械学習
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- 機械学習の基礎
- 実用的な方法論
- 深層学習
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- 順伝播型ネットワーク
- 深層モデルのための正則化
- 深層モデルのための最適化
- 畳み込みネットワーク
- 回帰結合型ニューラルネットワークと再帰的ネットワーク
- 生成モデル
- 強化学習
- 深層学習の適応方法
- 開発・運用環境
-
- ミドルウェア
- 軽量化・高速化技術
E資格の資格取得を目指すべき人
近年急速にさまざまな人工知能の実用化が進み、今後もより高度な人工知能の技術を用いた機器や開発が進められていくでしょう。
そして、人工知能のコア技術であるディープラーニングを利用するためには、そのプログラムを実装するスキルが必要になってきます。そうしたことから、次に挙げる分野にE資格の知識が必要になっています。
ディープラーニングの実装エンジニア
E資格のための学習を通じて適切な手法でディープラーニングを実装する能力や知識を得られるので現役エンジニアにオススメです。G試験の応用版の資格検定となります。
情報系学部の大学生や専門学生
大手企業はAI関連の事業拡大を本格的に推進しているのでE資格取得は就職活動に有利になります。データ処理関連の職業を目指すなら挑戦すべき資格です。
E資格の知識が求められる職種
現在、ディープラーニングを扱えるエンジニアは貴重な存在なのでE資格取得者は転職に有利になります。具体的に、E資格の知識が役に立つ分野を紹介します。
AIエンジニア・ソフトウェアエンジニア
AIに関するソフトウェアエンジニアです。いわゆる実装エンジニアです。ビッグデータを処理するためのソフトウェアの開発が主なジョブタイトルになります。
ソフトウェアはプログラミングによって構築されていきますが、特にAIエンジニアは、AI関連のモデルの組み込みやその評価に関するスペシャリストになります。
医学系・化学系研究
ディープラーニングは創薬の分野にも利用されています。生物のゲノムの情報を分析することで新しい薬品を開発する際に人工知能が活用され、主に新薬の研究のコスト低減や研究期間の短縮のためにAIが使われています。同様に、化学の分野でも今後データサイエンス人材を積極的に採用を見込んでいます。
近年、医学や化学工学の専攻でもディープラーニングの知識や技能が必要になってきています。
E資格の難易度
「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が受験資格となっていることから受験者申込者は専門性が高い人たちになります。それでも過去の合格率は約60~80%程度を推移しており、合格には十分な対策を講じる必要があります。
E資格は2018年に新設された後、徐々に受験者数が増加している非常に注目度の高い資格です。
開催 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者 | 合格者累計 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|
2018 | 343 | 337 | 234 | 234 | 69.44% |
2019 #1 | 396 | 387 | 245 | 479 | 63.31% |
2019 #2 | 718 | 696 | 472 | 951 | 67.82% |
2020 #1 | 1,076 | 1,042 | 709 | 1,660 | 68.04% |
2021 #1 | 1,723 | 1,688 | 1,324 | 2,984 | 78.44% |
2021 #2 | 1,193 | 1,170 | 872 | 3,856 | 74.53% |
2022 #1 | 1,357 | 1,327 | 982 | 4,838 | 74.00% |
2022 #2 | 917 | 897 | 644 | 5,482 | 71.79% |
2023 #1 | 1,131 | 1,112 | 807 | 6,289 | 72.57% |
累計 | 8,853 | 8,656 | 6,289 |
まとめ
現役データ処理関連のエンジニアの方、または情報系の学生の方にE資格の取得をオススメします。
学生の方はE資格の取得によって就職活動を有利に進めることが期待できるので学生のうちに資格取得に挑戦してください。