11月16日と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか。私がこの日付で真っ先に思い出すのは、心温まるあの童謡です。実はこの日、親子や地域の絆を象徴する『ぞうさんの日』として制定されています。
もちろん、11月16日はそれだけではありません。他にも生活を彩る記念日や、国際的な意識を高める重要な日でもあります。この記事では、『ぞうさんの日』の素敵な由来を中心に、11月16日にまつわる様々な情報をお届けします。
11月16日は『ぞうさんの日』|絆と個性を祝う日 🐘
11月16日は、心温まる「ぞうさんの日」です。この記念日は、童謡「ぞうさん」に込められた深いメッセージと密接に関連しています。
『ぞうさんの日』の由来|まど・みちお氏の誕生日
「ぞうさんの日」は、2012年に山口県周南市の市民プロジェクト「絵本と物語のある街」によって制定されました。日付の由来は二つあります。
一つは、このプロジェクトの創立日が2010年の11月16日であったことです。もう一つの重要な由来は、あの有名な童謡「ぞうさん」を作詞した、詩人まど・みちお氏の誕生日(1909年11月16日)である点です。周南市はまど氏の故郷であり、彼への尊敬の念が込められています。
童謡「ぞうさん」に込められた深い意味
「ぞうさん ぞうさん おはなが ながいのね そうよ かあさんも ながいのよ」。誰もが知るこの歌詞には、実は非常に深い意味があります。
私が感銘を受けたのは、作詞したまど・みちお氏自身の解説です。これは、「おまえは鼻が長い」と他者と違う部分を指摘された子ゾウが、それを恥じるのではなく、「そうだよ、お母さんも長いんだ」と胸を張って個性を誇る歌です。この歌は、親子の絆と、自分らしさを肯定する大切さを教えてくれます。
世界が「寛容」を誓う日|国際寛容デーとは 🌍
11月16日は、世界に目を向ける重要な日でもあります。それが「国際寛容デー (International Day for Tolerance)」です。
制定された背景|UNESCOの宣言
この国際デーは、1996年に国連総会で定められました。きっかけは、前年の1995年11月16日にUNESCO(国際連合教育科学文化機関)で「寛容に関する原則の宣言」が採択されたことです。
1995年は、マハトマ・ガンジーの生誕125周年にあたり、国際寛容年でもありました。世界が平和と非暴力を改めて考える機運の中で、この宣言は生まれました。
「寛容」の本当の意味|無関心ではない積極的な尊重
私が特に注目するのは、「寛容」の定義です。「寛容」と聞くと、単に我慢することや、他者に無関心でいることだと誤解されがちです。
しかし、UNESCOの宣言はそれを明確に否定します。本当の「寛容」とは、「善行(チャリティー)でも無関心でいることでもない」と示されています。それは、世界の文化や表現の多様性を「尊重し、受け入れ、享受する」という積極的な姿勢を指します。違いをただ放置するのではなく、その違いを認め、そこから学ぼうとする知的な行動こそが「寛容」です。
まだある11月16日|生活と文化の記念日 🎨
11月16日には、私たちの生活や文化に関連する記念日もたくさん設定されています。
色彩を楽しむ|いいいろの日・いいいろ塗装の日
11月16日は「いい(11)いろ(16)」の語呂合わせから、「いいいろの日」とされています。これは1991年に愛知県の塗装・塗料関連団体によって制定されました。
塗装の持つ「美粧性」「機能性」「簡易性」といった価値を社会に啓発する目的があります。その後、1998年には日本塗装工業会が「いいいろ塗装の日」を制定し、業界全体で色彩の大切さをアピールしています。
文化と歴史に触れる日
色彩以外にも、11月16日は多様な記念日になっています。私たちの知識や生活を豊かにしてくれます。
- 録音文化の日|1878年のこの時期にトーマス・エジソンが蓄音機の特許を出願したことにちなみます。
- 幼稚園開園の日|1875年(明治8年)のこの日、日本初の官立幼稚園である東京女子師範学校附属幼稚園(現在のお茶の水女子大学附属幼稚園)が開園しました。
- 自然薯(じねんじょ)の日|「いい(11)いも(16)」の語呂合わせで、自然薯の普及を目指しています。
11月16日生まれの著名人・芸能人 🎂
この日を誕生日に持つ方々も多くいらっしゃいます。11月16日生まれの主な芸能人・有名人は以下の通りです。
- 新田 真剣佑(俳優)
- 内田 有紀(女優)
- 小島 よしお(お笑い芸人)
- 紗栄子(タレント、女優)
- 西山 茉希(ファッションモデル)
- 國村 隼(俳優)
- 村井 美樹(女優)
- 河西 智美(タレント、元AKB48)
- 来生 たかお(ミュージシャン)
- オール巨人(漫才師)
- 大江 裕(演歌歌手)
他にも才能豊かな多くの方々が、この日に生まれています。
まとめ|11月16日は多様な絆を考える一日
11月16日は、単なる一日ではありません。『ぞうさんの日』として親子の絆や個性の受容を再確認し、『国際寛容デー』として他者との積極的な関わり方を考える日です。
同時に、『いいいろの日』として日常の色彩に感謝し、多くの著名人が生まれた日でもあります。皆さんもこの日をきっかけに、身近な人との絆や、自分と違う他者への理解を深めてみてはいかがでしょうか。

