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草壁シトヒ
くさかべしとひ
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二十四節気『霜降(そうこう)』に楽しむ炉開きの美学🍵

肌に触れる風がひんやりと冷たく感じられる季節になりました。私はこの時期特有の、空気が澄み渡る感覚が大好きです。

暦の上では「霜降(そうこう)」と呼ばれ、秋が深まり冬へと移ろう大切な節目に当たります。この美しい季節の変わり目を、日本の伝統や美味しい味覚と共に楽しむ方法をご紹介します🍂

タップできる目次

霜降とはどのような季節か|定義と期間

霜降は、読んで字のごとく「霜(しも)が降りる」時期を意味します。朝晩の冷え込みが厳しくなり、冬の足音がはっきりと聞こえ始める頃です。

二十四節気の中でも、秋の最後を飾る重要な節気といえます。ここでは、具体的な日程や言葉の意味について深掘りしていきましょう。

2025年の霜降の日程と期間

2025年の霜降は、10月23日(木)から始まります。期間としては、次の節気である「立冬」の前日、11月6日までの約15日間を指します。

この時期は晩秋のアンカーともいえるポジションです。カレンダーや手帳に書き込んで、季節の移ろいを意識してみてください🗓️

太陽黄経による天文学的な定義

天文学的な視点で見ると、太陽黄経が210度に達する瞬間が霜降の始まりです。地球から見た太陽の位置が特定の角度に来ることで、季節が決定されます。

この定義により、毎年日付が微妙に変動することがあるわけです。科学的な裏付けがあるからこそ、私たちは正確に季節を知ることができます。

暦の上での位置づけ

霜降は二十四節気の第18番目に当たります。秋分を過ぎて日が短くなり、夜の時間が長くなることを実感できる時期です。

旧暦では9月の中旬から下旬に該当していました。昔の人々は、この時期を冬支度を始める合図として捉えていたといえます。

霜降という言葉が持つ意味と由来

「霜降」という名称は、気象現象をそのまま表しています。江戸時代の『暦便覧』には「つゆが陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也」と記されています。

露(つゆ)が冷気によって凍り、霜に変わる様子を表現した美しい言葉です。自然界のエネルギーが「陽」から「陰」へと切り替わるタイミングでもあります。

露から霜への変化

気温が下がることで、空気中の水分が姿を変えます。それまで葉の上で輝いていた露が、白い結晶である霜へと変化するのです。

この変化は、地表の温度が氷点下に近づいた証拠でもあります。朝起きた時に屋根や草木が白くなっているのを見ると、冬の訪れを肌で感じられます❄️

英語での表現

英語ではこの時期を「Frost Descent」と表現します。直訳すると「霜の降下」となり、日本語のニュアンスと非常によく似ています。

世界共通で、気温の低下と霜の発生は季節の指標となっているようです。海外の友人に日本の季節を説明する際にも役立つ表現です。

七十二候で感じる微細な季節の移ろい

二十四節気をさらに細かく分けた「七十二候」を知ると、季節の解像度がぐっと上がります。約5日ごとに変わる自然の表情を追うことができるからです。

霜降の期間中にも、3つの候が設けられています。それぞれの候が描く情景を見ていきましょう。

霜降の初候・次候・末候

この期間は、霜が降り始め、雨が降り、そして紅葉が極まるというストーリーがあります。以下の表にそれぞれの期間と特徴をまとめました。

名称(読み)期間特徴
初候霜始降(しもはじめてふる)10/23〜10/27頃田畑や草木に初霜が降りる
次候霎時施(しぐれときどきほどこす)10/28〜11/1頃通り雨がパラパラと降る
末候楓蔦黄(もみじつたきばむ)11/2〜11/6頃紅葉や蔦が色づき見頃を迎える

初候:霜始降(しもはじめてふる)

最初の5日間は、文字通り霜が降り始める時期です。山里では朝の景色が一変し、白銀の世界が顔を覗かせます。

都市部ではまだ霜を見かけないかもしれませんが、空気の冷たさは確実に変わります。朝のコートやマフラーが必要になり始めるタイミングです🧣

次候:霎時施(しぐれときどきほどこす)

中盤の5日間は、「時雨(しぐれ)」と呼ばれる通り雨が降る時期です。パラパラと降ってはすぐに止む、気まぐれな空模様が特徴といえます。

この雨は、虹を作り出すこともあります。空を見上げれば、雨上がりの美しい瞬間に立ち会えるかもしれません🌈

末候:楓蔦黄(もみじつたきばむ)

最後の5日間は、紅葉がいよいよクライマックスを迎えます。楓(かえで)や蔦(つた)が鮮やかに色づき、山々を錦に染め上げます。

寒さが厳しくなるほど、紅葉の色は鮮烈になります。散りゆく前の最後の輝きを目に焼き付けたい時期です🍁

暦の歴史と気候のズレ

私たちが使っている七十二候は、日本の風土に合わせて何度か改訂されてきました。もともとは中国で作られたもので、日本の気候とは少しズレがあったからです。

現在の記述は、明治時代に作られた「略本暦」に基づいています。日本の晩秋の情景を見事に捉えた言葉選びといえます。

宣明暦から略本暦への変遷

かつての宣明暦では、この時期の記述は「山犬が獣を祭る」という内容でした。これは日本の生活実感とは少し離れていたため、改訂が行われました。

日本人が感じる「霜」や「時雨」を言葉にすることで、より共感しやすい暦になったのです。先人たちの季節に対する感性の鋭さがうかがえます。

霜降の時期に見られる気象と自然

この時期の天気には、冬型の気圧配置が現れ始めます。青空が広がる一方で、風が強まり乾燥が進むのが特徴です。

美しい紅葉の裏側で、厳しい冬への準備が着々と進んでいるのです。ここでは、代表的な気象現象について解説します。

木枯らし1号と冬型の気圧配置

「木枯らし」という言葉をニュースで耳にするのがこの時期です。これは、西高東低の気圧配置によって吹く、北よりの強い風を指します。

気象庁では、10月半ばから11月末までの間に初めて吹く木枯らしを「木枯らし1号」と認定します。まさに冬将軍の先触れといえる風です🌬️

木枯らしの定義と基準

木枯らしと認定されるには、最大風速8メートル以上という基準があります。単なる風ではなく、木々の葉を吹き落とすほどの強さが必要です。

この風が吹くと、気温が一気に低下します。外出の際は、防風性のある上着を選ぶのが賢明です。

西高東低がもたらす変化

西に高気圧、東に低気圧がある配置は、日本に寒気を呼び込みます。大陸からの冷たく乾燥した空気が流れ込んでくるのです。

この配置は、太平洋側では晴天をもたらしますが、日本海側では時雨をもたらします。地域によって天気が大きく異なるのもこの時期の特徴です。

放射冷却と紅葉のメカニズム

日中はポカポカと暖かくても、夜になると急激に冷え込みます。これは「放射冷却現象」によるもので、地表の熱が空へ逃げていくために起こります。

この寒暖差こそが、美しい紅葉を作り出す鍵です。冷え込みが強い年ほど、葉の色づきは鮮やかになります。

鮮やかな色彩を生む条件

葉の中の葉緑素が分解され、赤や黄色の色素が目立つようになるには低温が必要です。霜降の冷え込みは、植物にとっての衣替えの合図なのです。

また、十分な日差しがあることも重要です。秋晴れと夜の冷え込みがセットになることで、絶景が生まれます🏞️

菊の花が見頃を迎える

霜降は、菊の花が最も美しく咲く時期でもあります。各地で菊花展が開かれ、丹精込めて育てられた菊が披露されます。

菊は寒さに強く、霜の中でも咲くことから「高潔」の象徴とされています。日本の国花でもある菊を愛でるのも、この時期ならではの楽しみです。

霜降に楽しみたい行事と風習

この季節には、古くから伝わる独特の行事があります。それは単なるイベントではなく、火災除けや無病息災を願う切実な祈りが込められています。

現代の生活にも取り入れやすい、素敵な風習をご紹介します。

茶道の正月「炉開き」と亥の子餅

茶道の世界では、霜降を境に大きな変化があります。それまで使っていた風炉(ふろ)を片付け、畳に切られた「炉」を使い始める「炉開き」が行われます。

これは「茶人の正月」とも呼ばれる大変おめでたい行事です。お客様をもてなす心も、この日から冬仕様に切り替わります🍵

亥の子餅を食べる理由

この時期に欠かせないお菓子が「亥の子餅(いのこもち)」です。イノシシの形を模した餅で、旧暦10月の亥の日、亥の刻に食べると万病を除くといわれています。

イノシシは「水」の気を持つとされ、火災を抑える力があると信じられてきました。これから火を使う機会が増える冬に向けて、火事にならないよう祈願して食べるのです。

現代風に楽しむ亥の子餅

最近では、和菓子店で様々なアレンジの亥の子餅が販売されています。胡麻やくるみを混ぜ込んだものや、シナモン風味のものなどバリエーションが豊富です。

お茶と一緒にこれらをいただく時間は、心安らぐひとときになります。ぜひお気に入りの一つを見つけてみてください🍡

季節の言葉を味わう

手紙やメールの挨拶にも、この時期ならではの言葉を使いたいものです。「晩秋の候」や「秋冷の候」といった言葉は、相手への気遣いを伝えるのに最適です。

言葉を通じて季節感を共有することは、日本人の奥ゆかしいコミュニケーションといえます。

俳句に詠まれる霜降

俳句の世界でも、霜降は人気のテーマです。「霜柱」「落葉」「神無月」などが季語として使われます。

「霜柱あなたザクザク恋の音」といった現代的な句も生まれています。日常の中で見つけた小さな秋を、五七五で表現してみるのも一興です📖

霜降の旬の食べ物と養生法

食欲の秋もいよいよ終盤です。この時期の食材は、冬の寒さに耐えるために脂が乗り、栄養価が高くなっています。

美味しいものを食べて、体の内側から冬支度を整えましょう。おすすめの食材と健康管理のポイントをお伝えします。

脂が乗った魚介類と根菜

海水温が下がると、魚たちは越冬のために脂肪を蓄えます。特にこの時期の青魚は、DHAやEPAが豊富で血液をサラサラにする効果が期待できます。

野菜では、土の中で育つ根菜類が甘みを増します。体を温める効果が高いので、積極的に取り入れたい食材です。

サワラ・サバ・サンマの魅力

「サワラ(鰆)」は春の字が使われますが、「寒鰆」と呼ばれる冬のサワラは脂が乗って絶品です。刺身や焼き物でその濃厚な味わいを楽しめます🐟

「サバ」や名残の「サンマ」もおすすめです。これらに含まれる良質な脂質は、乾燥しがちな肌や髪に潤いを与えてくれます。

里芋・リンゴ・柿の効能

「里芋」独特のぬめり成分は、胃腸の粘膜を保護し、免疫力を高める働きがあります。煮っ転がしや汁物にして、温かくしていただきましょう。

果物では「リンゴ」や「柿」が旬です。これらは「肺」を潤す作用があり、空咳や喉の乾燥を防ぐのに役立ちます🍎

漢方的アプローチで整える

漢方では、秋は「燥(そう)」の邪気が強まると考えます。乾燥は呼吸器系や皮膚にダメージを与えるため、体を潤す「滋陰(じいん)」がテーマになります。

また、寒さが足元から忍び寄る時期でもあります。冷え対策を始めるのに最適なタイミングです。

乾燥から肺を守る

白い食材は肺を潤すといわれています。豆腐、白ごま、梨、大根などを意識してメニューに加えましょう。

部屋の加湿も重要です。加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして、湿度を適切に保つことが風邪予防につながります。

足元を温める「頭寒足熱」

「寒さは足元から」という言葉通り、下半身を温めることが全身の血行改善になります。夜はゆっくり湯船に浸かり、寝る時はレッグウォーマーを活用するのがおすすめです。

早寝早起きを心がけ、睡眠時間をしっかり確保することも大切です。夜長を楽しむのも良いですが、体を休めることを優先しましょう🛏️

冬支度を楽しみながら健やかに過ごす

霜降は、秋の華やかさと冬の静けさが交差する、一年で最も情緒深い季節の一つです。紅葉を目で楽しみ、亥の子餅で伝統に触れ、旬の食材で体を養うことができます。

この時期にしっかりと心と体の準備を整えておくことが、これから来る厳しい冬を元気に乗り切る秘訣です。

私は、この季節の変わり目こそ、丁寧な暮らしを実践する絶好のチャンスだと思っています。皆さんも、自分なりの「霜降の楽しみ方」を見つけて、深まりゆく秋を満喫してください。

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