私は毎年この時期になると、自然の生命力の強さに圧倒されます。梅雨入り前の湿った空気と、夏の気配が混ざり合う独特の季節がやってきました。
今回は、2026年の「芒種(ぼうしゅ)」について、その正確な日程や意味、そして運気を上げるための過ごし方を徹底解説します。古来より伝わる知恵を取り入れて、季節の変わり目を元気に乗り切りましょう。
2026年の芒種はいつ|意味と天文学的な定義
ここでは、今年の芒種が具体的にいつから始まり、どのような意味を持っているのかを解説します。暦の上での定義を知ることで、季節の移ろいをより深く実感できます。
芒種の期間と天文学的な瞬間
2026年の芒種は、6月5日の金曜日から始まります。天文学的には、太陽の位置を表す「太陽黄経」が75度に達する9時01分が正確なスタート地点です。
この期間は、夏至の前日である6月20日まで約16日間続きます。太陽の高度が高まり、地上に降り注ぐエネルギーが最大化に向かう時期と言えます。
言葉の由来と「麦秋」の関係
「芒種」という言葉は、「芒(のぎ)」のある穀物の種をまく時期という意味を持っています。「芒」とは、米や麦の穂先にある針のような突起のことです。
この時期は「麦秋(ばくしゅう)」とも呼ばれ、麦の収穫期にあたります。麦にとっては実りの秋であり、稲にとっては種まきの始まりであるため、終わりと始まりが交差する非常に重要な時期です。
梅雨入り「入梅」との密接な関わり
芒種は、本格的な雨の季節が到来するサインでもあります。暦の上で梅雨入りとされる雑節の「入梅(にゅうばい)」は、太陽黄経が80度に達する時点を指します。
2026年の場合、芒種が始まってから5〜6日後の6月10日から11日頃が入梅となります。昔の人は、芒種を基準にして雨季の到来を予測し、農作業の段取りを決めていました。
季節の移ろいを知る|七十二候と自然の変化
芒種の期間は、生き物たちが活発に動き出し、植物が成熟する変化に富んだ時期です。約5日ごとに季節を分ける「七十二候」を見ると、その様子が手に取るようにわかります。
昆虫たちの目覚めと幻想的な光
芒種の初候は「螳螂生(かまきりしょうず)」と呼ばれ、昨年産み付けられた卵からカマキリの幼虫が一斉に孵化する時期です。自然界では害虫を捕食するシステムが動き出し、作物を守る準備が整います。
次候の「腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」は、湿った草むらから蛍が飛び交い始める時期を指します。暗闇に浮かぶ蛍の光は、梅雨時期特有の湿気と相まって、日本ならではの幽玄な美しさを演出します。
梅の実が熟し季節の味覚へ
末候は「梅子黄(うめのみきばむ)」といって、青かった梅の実が黄色く熟していく時期です。梅の芳醇な香りは、種子としての準備が整った合図でもあります。
この時期に降る雨が「梅雨(ばいう)」と呼ばれるのは、梅の実が熟す頃の雨だからという説が有力です。植物の成長と気象現象が、言葉の中で見事に結びついています。
表で見る芒種の七十二候
この時期の自然の変化をわかりやすく表にまとめました。
| 候 | 読み方 | 期間(目安) | 自然界の現象 |
|---|---|---|---|
| 初候 | 螳螂生(かまきりしょうず) | 6月5日〜9日頃 | カマキリが卵から孵化する |
| 次候 | 腐草為蛍(ふそうほたるとなる) | 6月10日〜15日頃 | 蛍が光を放ち飛び交う |
| 末候 | 梅子黄(うめのみきばむ) | 6月16日〜20日頃 | 梅の実が黄色く熟す |
パワーをチャージする|行事と食文化
芒種は、農作業の繁忙期であると同時に、豊作や健康を祈る神聖な時期でもあります。昔ながらの行事や食文化を取り入れることで、心身のエネルギーをチャージできます。
神事としての田植えと豊作祈願
この時期に行われる田植えは、単なる労働ではなく「神事」としての側面を持っています。奈良県の法隆寺や島根県の出雲大社などでは、華やかな衣装をまとった早乙女たちが田植えを行う「御田植祭」が開催されます。
これは、神様の力を稲に宿らせるための大切な儀式です。私たちはこの時期に、主食であるお米や大地の恵みに感謝することで、自然からのパワーを受け取れます。
災いを払う「虫送り」と「嘉祥の儀」
各地で行われる「虫送り」は、松明の火で害虫を追い払い、災厄を村の外へ送り出す行事です。物理的な駆除だけでなく、悪い気を払うという呪術的な意味合いも込められています。
6月16日は「和菓子の日」ですが、これは平安時代に起源を持つ「嘉祥(かじょう)の儀」に由来します。16という数にちなんだお菓子を食べて疫病退散を願う習慣は、現代でも厄除けと招福のアクションとして有効です。
梅仕事で夏を乗り切る準備を
この時期に欠かせないのが、黄色く熟した梅を使って保存食を作る「梅仕事」です。梅干しに含まれるクエン酸や塩分は、これから訪れる酷暑や食中毒から身を守るための最強の知恵です。
私は毎年この時期に梅酒や梅干しを仕込みますが、それは自分と家族の健康を守る「予防医学」の実践だと感じています。手作りの梅製品は、市販品にはないエネルギーと安心感を与えてくれます。
梅雨の邪気を払う紫陽花の名所
梅雨の長雨に打たれて輝きを増す紫陽花(アジサイ)も、この時期の楽しみの一つです。「あじさい寺」と呼ばれる寺院が全国に多く存在するのは、かつて疫病で亡くなった人々を弔うために植えられた歴史があるからです。
紫陽花の色が変わる様子は、仏教の「諸行無常」を表しているとも言われます。雨の日は外出が億劫になりがちですが、美しい紫陽花を愛でに出かけることで、沈みがちな気分をリフレッシュできます。
まとめ|芒種のエネルギーを取り入れて開運へ
芒種は、麦の収穫と稲の種まきが重なる、生命のサイクルが凝縮されたパワフルな時期です。2026年は6月5日から始まり、梅雨入りや蛍の飛翔、梅の成熟といった自然のドラマが展開されます。
この時期を単なる「雨の季節」として過ごすのはもったいないことです。梅仕事で体を整えたり、和菓子を食べて厄を落としたりすることで、夏に向けた準備が整います。
私は、季節の節目を大切にすることが、現代社会を生き抜くための一番の知恵だと確信しています。ぜひ、あなたも今年の芒種ならではの「パワーチャージ」を実践してみてください。

